フリーランスになってそろそろ1年経つけど、ちゃんとスキルアップできているか分からない…。
今後、お客さんに「使えない」と思われないために、今自分がすべきことって一体なんだろう…。
フリーランスとしてある程度慣れてきた際、多くの人がふと疑問に思うこと。
それは「ちゃんと自分は成長できているのかな…」という不安です。
フリーランスは即戦力として求められるため、業務の中では「既に自分が知っている技術」を使うケースがほとんど。
そんな業務のタスクに日々追われるばかりで、気付いたら「やばい全然スキルついてないじゃん…」と焦っている人も多いはず。
つい忘れがちですが、フリーランスが技術力を含めてスキル面で成長していないのは、言い換えれば「商品価値が上がっていない」ということ。
その先に待ち受けるのは、徐々に得意な技術の需要も減少して案件が獲りづらくなり、フリーランスとして稼げなくなる未来です。
でも、せっかく独立したのに、そんな状況に陥るのはなんとしても避けたいですよね。
そこで今回は、現役フリーランスエンジニアである私の経験談も交えて、
- フリーランスが持つべき2つのスキル
- スキルアップのために具体的にすべきこと
- コスパ良くスキルアップする方法
を1つずつ解説していきます。
今回の内容を実践すれば、フリーランスとして着実にスキルアップでき、ハッキリと成長の実感が得られるようになるでしょう。
【使えない】経験の浅いフリーランスエンジニアがスキル不足を防ぐ方法
そもそも、フリーランスエンジニアにとって身につけるべき「スキル」とは何でしょうか?
それは大きく分けて2つあります。
- 仕事の基礎スキル
- 技術スキル
多くの人は、フリーランスエンジニアは「技術スキルさえ身につけていれば良い」と思うかもしれません。
しかしその考えは危険です。
なぜならフリーランスエンジニアは儲かるが、技術だけで稼ぐ考えは微妙な理由でもお伝えしているように、技術力はフリーランスで稼ぐ上で必要な「1つの要素でしかない」からです。
では、もう一方で重要な「仕事の基礎スキル」とは何でしょうか?
仕事の基礎スキルとして身につけておきたいこと
仕事において必要な基礎スキルは挙げればキリがありませんが、私が業務の中で日々重要だと痛感していることは下記です。
- 報連相
- 確認
- 逆算行動(納期を守るetc.)
- 記憶でなく「記録」に頼る
1つずつよく見ると「なんだ当たり前のことじゃん」と思うかもしれませんが、意外とできている人は少ないです。
ちなみに、上記の基本的なことができておらず、入って1ヶ月で契約解除されたフリーランスの人を見たことがあります。その人はどうみても納期が間に合わないギリギリになっていつもヘルプを求めていて、周りの全員が呆れていました。
仕事の基礎スキルはある日突然身につくものではありません。だからこそ、日々の業務の中で「改善できることはないか?」「生産性をより高めるにはどうしたらいいか?」は常に考えるようにしましょう。
カンレン:【残念】クビを切られるフリーランスエンジニアに足りない3つの視点
余談ですが、私は仕事の効率を高めたりする上で様々な本を読んできました。その中で下記4冊は特に参考になる部分が多かったので、もし「仕事においての基礎スキルを高める上で具体的に何をしたらいいの?」と気になった人は読んでおくことをオススメします。
仕事の基礎スキルとは何か?が学べる本
技術スキルは「縦と横」の2軸で考える
フリーランスエンジニアとして技術スキルを伸ばす際、2軸の視点で考える必要があります。
- 縦・・・既存のスキルを伸ばす
- 横・・・新しいスキルを増やす
冒頭でもお伝えしたように、フリーランスは基本的に既に知っている技術を使って即戦力として仕事することが多いです。そのため、どうしても「縦のスキル(既存のスキルを伸ばす)」に偏りがちです。
これは短期的に稼げるので一見それで良いと思うかもしれません。しかし、長期でみた時に今得意とする技術に需要があり続ける保証はどこにもなく、徐々に仕事が減るリスクを抱えている状態とも言えます。
だからこそ、1つの技術だけに固執せず、使える技術の幅を増やし「技術スキルを分散する」のが長く稼ぐ上では重要です。
例えば私の場合、今までVue.jsの案件ばかりやっていました。しかし、途中から長期目線で考えた時Reactなど別の技術を身につけた方が良いと判断し、短期的に単価が下がっても新しい技術を扱う案件を獲りにいった時期がありました。
今思えばその判断は正解で、結果的に案件を選ぶ選択肢はグンと増え、以前より高い単価で案件を獲れる状況を作ることができました。
長期視点を持つフリーランスエンジニアが考えていること
カンレン:フリーランスエンジニアが単価を上げるなら「契約更新しない勇気」を持て
カンレン:フリーランスエンジニアが未経験言語を扱う案件に入る方法【わらしべ長者戦略のススメ】
フリーランスエンジニアがスキル不足を解消する上ですべきこと
フリーランスエンジニアはスキル不足にならないよう、勉強などでスキルアップを図りますよね。
ただしフリーランスの場合「役に立ちそう」というだけで闇雲に勉強を繰り返すのはNG。
フリーランスは事業主として利益を出す必要があり「勉強も稼ぎに繋げる必要がある」からです。
だからこそ、キチンと戦略を持ってスキルアップを図ることが大切です。
スキルアップで持つべき視点
では、スキルアップをする上でまず何を意識しなければならないのか?
それが下記。
- ①形に残す
- ②需要がある技術か確かめる
- ③海外の情報を優先的にとる
①形に残す
技術などを色々勉強する時、その過程はコードやポートフォリオとして公開できるよう形に残しましょう。
勉強の成果を形に残す意識を持っていると、2つのメリットがあります。
- 技術力の証明となる
- 学習効率が良くなる
まずコードやポートフォリオがあると、お客さんに「私はこういった技術を触れますよ」とアピールできます。
※【完全攻略】フリーランスエンジニアが面談を8割以上突破する方法でお伝えしていますが、形として見せられるものがあると面談時もかなり有利です
つまり、スキルアップを繰り返すごとにアピール材料が増えるため、他のフリーランスと比べて自分の価値がより伝わりやすくなるのです。(スキルと価値証明の材料が同時に積み上がり一石二鳥)
私はスキルアップとして勉強する際「ただ勉強して終わり」にならないよう下記のようなことを意識しています。
・Webサービスを作るならキチンと公開した上で「マネタイズも狙う」
・コードを書いたらソースコードを公開して「名刺代わりとして使う」
このように「1つやるだけで、より多くのリターンが得られることをする」という視点は効率的にスキルアップする上で重要なので、必ず意識しましょう。
また、他の誰かに見られることを前提に勉強すると、アウトプット前提で勉強する姿勢になります。そのため、インプットどまりの勉強に比べて学習効率はさらに良くなります。
②需要がある技術か確かめる
これはエンジニアあるあるですが「新しい技術だから」という理由だけで勉強することってありますよね。(私もそうだった)
もちろん最新の技術を知ることはエンジニアの価値を上げる上で大事なのでドンドンやるべきです。
しかし、フリーランスの場合は稼がなければならないため、最新の技術でも「需要があるか?」という視点でフィルターにかけて見る必要があります。
ここで「技術に対する需要なんてどこで調べるの?」と思うかもしれませんが、やり方はカンタン。「フリーランスエージェントが公開する案件の一覧サイト」を使い、勉強しようと思う最新の技術を使った案件の「単価額」を見るだけです。
案件の一覧サイトではフリーランススタートやエンジニアスタイル東京が有名ですが、それらを使って
案件の単価額が高い=需要がある
案件の単価額が低い=需要がない
という基準で調べてみましょう。
これらの調査を通して、最新の技術を学んだ際の需要が明確に分かれば、勉強した後に稼げる確率も上がり、何より勉強するモチベーションにも繋がります。
③海外の情報を優先的にとる
技術の勉強に限った話ではないですが、日々スキルアップするために得る情報は最初に海外など英語圏から取得する方が良いです。
あなたも経験あるかもしれませんが「勉強になるな〜」と思った記事が、実は海外の翻訳記事だったことってありませんか?
そのように「英語の記事が公開される→翻訳される→その記事を見る」というステップを踏んでいると情報収集のスピードはガクンと落ちます。(内容が変わらないなら、翻訳元の記事を見れば一発で済む)
「日本は海外の情報・流行が数ヶ月、数年遅れで来る」と言われているように、英語圏から日々情報を取得しているかどうかでかなりの情報格差が生まれます。
また、世界中で公開されているサイトで使われる言語のシェア率は半数以上が英語。
出典:statista「Languages most frequently used for web content as of January 2023, by share of websites」
つまり「言語の幅を広げるのは、得られる情報の幅を広げる」こと。
Webエンジニアは知識労働であり、良質な情報を手に入れるかどうかも自分の価値を決める1つの要素となります。だからこそ、はやいうちから英語圏をベースに情報収集するのが重要なのです。
ちなみに私はGoogleもアメリカ版のGoogle USを使ったり、開発中に何か調べ物をする際も英語で検索するようにしています。振り返ると、日本語でヒットしなかった情報が英語で検索すると出てきたことは数えきれないほどありました。
私が実践しているスキルアップのための学習手順
スキルアップのための勉強方法は、人それぞれ違うでしょう。
ここからは私がスキルアップとして勉強する上での流れを紹介します。
前提として、私は新しい技術を知った時、最初から100%知ろうという気持ちは捨てるようにしています。完璧に知るのは不可能だし、別に知らなくても良いこともあるからです。
なので私は実際に手を動かす中で、まずは体感70〜80%くらいの理解度まで高めることをゴールとしています。
また、手を動かすといっても、やることは基本的に2つだけ。
- ①動画or本で概要を学び全体像を掴む
- ②Webサービスを作る
①動画or本で概要を学び全体像を掴む
私は新しい技術を学ぶ際、入門編のような内容の本or動画でざっくりと全体像を理解します。
動画に関してはYoutubeから情報を得ることも多いですが、断片的なことしか学べない動画が多いのが欠点です。そこで、私は体系的に全体像を学べるUdemyの動画講座をいくつか購入して勉強する方が最近は多いです。
ついでに私もよく見ているオススメのYoutubeチャンネル・Udemy講座を紹介するので、興味がある人はチェックしてみてください。(基本的に内容はフロントエンド寄りとなっています)
オススメのYoutubeチャンネル
・Web Dev Simplified
・Josh tried coding
・CoderOne
・Theo – t3.gg
・Lama Dev
・Pedro Tech
・ByteGrad
オススメのUdemy講座
・プログラミング中級者になりたい人のためのクリーンコード入門
・超TypeScript入門 完全パック
・【2023年最新】React(v18)完全入門ガイド|Hooks、Next.js、Redux、TypeScript
また、もし新しい技術の全体像をサクッと知りたい場合はroadmap.shというサイトがよくまとまっているため見てみると良いです。
②Webサービスを作る
基礎的な知識を学んだら、すかさずWebサービスを作ります。
Webサービスは基本的にデータのCRUD操作(作成、取得、更新、削除)で成立していますが、どの言語でも開発中にこれらの実装を行いますよね。
つまり開発に必要な一連の流れをWebサービス1個作るだけでおさらいできるということ。
Webサービスといっても大規模なものを作る必要はなくTodoリストなどよくあるものでOKです。
ここで注意点としては、作成したWebサービスを誰でも見れるようにデプロイ(公開)するようにしてください。この理由は前述した通りです。
フリーランスエンジニアはスキルアップしてナンボ
フリーランスエンジニアがスキル不足に陥ると、長期的に稼ぎ続けることはできません。
だからこそ、フリーランスになった時点で戦略的にスキルアップを図る必要があります。
フリーランスに必要なスキルは「仕事の基礎スキル・技術スキル」と大きく分けて2つありました。
特に技術のスキルアップを図る際は、下記3点を意識するようにしましょう。
- ①形に残す
- ②需要がある技術か確かめる
- ③海外の情報を優先的にとる
今回紹介したことをもとにスキルアップしていくだけで、きっと数年後のあなたの価値は右肩上がりでググッと上がっていくはずです。
カンレン:【生存戦略】稼ぎ続けるフリーランスエンジニアに必要な〇つのスキル