フリーランスエージェントって沢山あるけど、どんな基準で選ぶのが良いの?
これからフリーランスエンジニアとして活動する際、最初にエージェントを利用して仕事を獲得する人が大多数でしょう。
ただ、実際にフリーランスエージェントを調べるとかなり多くのエージェントが存在しており、エージェントが多すぎて、どんな基準で選べば良いか分からない!と、あなたも思っているかもしれません。
また、この記事を書いている私も現在フリーランスエンジニアとして働いていますが、1つ断言できるのはエージェント選びを間違えると、確実に稼げないということ。
そう。あなたがどれだけ優れた技術力を持っていても、付き合うエージェント次第では収入が全く上がらないということもあるのです。
でも、そんな状態はなるべく避けたいですよね。
そこで今回は、
- フリーランスエージェントを選ぶ上で絶対に抑えておくべき4つのポイント
- 知らないと損するエージェント選びの注意点
などを詳しく解説していきます。
今回の内容を最後まで見れば、エージェント選びにおける致命的なミスは避けられるでしょう。
フリーランスエンジニアエージェント4つの比較ポイント
まず、あなたがエージェント選びの大前提として知っておくべきなのは「希望条件にあう案件をはやく、多く提案してくれるエージェント」を見つけるべきということ。
よく考えれば当たり前ですが、この前提を無視してエージェント選びに失敗しているフリーランスを私は数えきれないほど見てきました。
上記の前提を踏まえてエージェント選びの基準を洗い出すと、最低限下記のポイントを抑えれば間違いないと分かります。
- 扱う案件数(特にフルリモート)
- 対応エリア
- 支払いサイト
- 営業の質(対応スピードと提案の質)
※逆に上記の条件が全体的に悪ければ、いくら他に良いメリットがあっても、そのエージェントを使う意味はほぼ無いです
扱う案件数(特にフルリモート)
【ピンハネ防止】フリーランスエージェントは絶対に複数利用すべき理由でもお伝えしているように、エージェントは複数使うのが鉄則。
その際、メインで使うのは必ず「扱う案件数が多いエージェント」にしましょう。
案件獲得の確率を高めるには、案件の応募数を増やさなければならないからです。
「案件がなかなか決まらない…」というフリーランスの人も中にはいますが、それは案件の応募数が少ないのが原因の1つ。応募数が少なければ、それに比例して面談数やオファー数も落ちていくのは容易に想像できますよね。
ちなみに扱う案件数が多いエージェントはだいたい大手ですが、「大手だから安心」というわけではないので注意しましょう。
※大手でも安心できない理由は後述します
対応エリア
今あなたが東京をはじめ主要都市などに住んでいない場合、エージェントの対応エリアには気をつけましょう。
確かに以前よりは、フルリモートの案件が増えてきたため居住地に関係なく案件を獲りやすくなってきています。
ただ、実際に「週2出社、週3リモート」などの案件も多く「客先に出社できるかどうか」で案件の選択肢がより多くなるのも事実。
だからこそ「フルリモート、出社+リモートのどちらでも案件を狙える」という状況を作り出すには、あなたが住む地域にエージェントが対応しているかどうかが重要なのです。
支払いサイト
支払いサイトとは、簡単に言えば「報酬が入ってくるまでの期間」を指します。
例えば「支払いサイト15日」の場合、働いた月の翌月15日に報酬が入ることになります。
支払いサイトは大体「15日〜30日」の間であれば、働いた月の翌月に入るため、支払いなどで困ることは基本的にありません。
問題は31日以上も支払いサイトが長い場合です。
フリーランスであれば毎月経費の支払いなどがあると思いますが、報酬の支払いタイミングがずれると、その分多く手元に現金を置いておく必要があります。
つまり、いざという時に使えるお金が少なくなり、機会損失を生むということ。
これらを踏まえると、支払いサイトは15日〜30日で設定しているエージェントを選ぶべきだと言えるでしょう。
» 【ヤバい】支払いサイトが長いフリーランスエージェントを使うべきでないワケ
営業の質(対応スピードと提案の質)
どのエージェントを選ぶか?も大事ですが、それと同じくらい大事なのが「どの営業担当に任せるか?」という部分。
私もフリーランスになりたての際、多くのエージェントを使いましたが、営業担当の質はバラバラです。
「希望条件を伝えたら、数時間後にすぐ案件提案してくれる良い営業」もいれば、中には
・「条件に見合う案件はないですね〜」とその場で決めつけてくる営業
・抱えている案件一覧のExcelを丸投げしてくる営業
・希望条件を伝えたのに1週間たっても提案すらしてこない営業
もいました。上記は私が見た営業担当の一例です。
私の経験上、営業の質が低いエージェントは大体提案の質も悪く、レスポンスも遅いです。
冒頭にもお伝えした通り、エージェント選びで大事なのは「希望条件にあう案件をはやく、多く提案してくれるエージェントに出会えるかどうか」という点。
だからこそ、あなたの営業担当は、
- 希望条件をしっかり抑えているかどうか?
- レスポンスははやいかどうか?
- メリットだけでなく、デメリットもしっかり教えてくれるか?
をよく見極めるべきです。
そうすることで、あなたの希望条件にあう案件に参画できる確率・スピードは10倍、100倍と違ってくるでしょう。
フリーランスエージェント利用時の4つの注意点
エージェント比較時には、比較ポイントに加えて見落としがちな4つの注意点があります。
下記を抑えて、より確実にエージェント選びの失敗を無くしましょう。
- エージェントの「公開マージン」は信用しない方が良い
- 給与保証のオファーは受けるべきではない
- 大手なら良いというわけでない
- フリーランスエージェントは必ず複数利用すること
エージェントの「公開マージン」は信用しない方が良い
「弊社はマージン(紹介手数料)を完全公開しています!」というエージェントは一定数存在します。
一見「手数料がこれだけしかかからないなら良心的!」と思うかもしれません。
でも、私は「エージェントの公開マージンなんて信用しすぎないほうが良い」と思います。
その理由は、マージン率が本当かなんて結局分からないから。
エージェントが提示するのは、あくまでマージンが抜き終わった後の単価です。
マージンを公開しているエージェントでも、肝心のマージンを抜く前の受注単価まで全て内訳で出してくれるエージェントは皆無。正確な手数料率か確かめる術はありません。
つまり、あなたが見ているそのマージン率は真実ではないこともあるということ。
さらに言えば、マージン率がどうであれ、結局大事なのは希望単価での案件を提案してもらえるかどうかです。希望単価が達成できなければ、公開マージンがいくら低かろうが意味はありません。
» なぜフリーランスエージェントの手数料(マージン率)を見るのが無意味なのか?
給与保証のオファーは受けるべきではない
「ウチと専属契約を結べば、一定額の報酬を保証しますよ!」
このように提案してくるエージェントがまれにいます。
実際に私も、あるエージェントを利用した際に専属契約を持ちかけられたことがありました。
フリーランスになりたての時で、収入面の不安もあったため「最初から報酬が保証されているのは確かに良いな」と思いましたが、結局私は給与保証を利用しませんでした。
なぜなら、専属契約は「案件比較の機会を失う」ことも同時に意味するからです。(専属契約の場合、他社と案件を比較してより良い単価を手にする機会がゼロになる)
ちなみに給与保証額は65万円ほどでしたが、結局他のエージェント経由で案件を紹介してもらい70万円の案件を獲得しました。(今振り返っても給与保証は利用しなくて良かったと思っています)
つまり給与保証を選ぶより、エージェント間で案件を比較した方が結果的にベストだったということ。
特に独立当初は「給与保証」という言葉は魅力的に見えるかもしれません。
ただ、給与保証の額は裏を返せば「確実に給与保証できる最低限の報酬額」とも言えます。
したがって、安易に専属契約をして最低限の給与保証を選ぶより、自分でキチンと案件を比較して高い報酬を得る方が長い目で見たら稼げると覚えておきましょう。
大手なら良いというわけでない
これは多くの人が勘違いしがちですが「エージェントは大手だから良い」と思うのは間違いです。
確かに多くの案件を抱えていたり、資金が豊富なため支払いサイトがはやいなど大手なりのメリットはあります。
ただ、私の経験から言わせれば、提案してくる案件の単価がそこまで高くなかったりと「大手でも利用価値のあるエージェントはそこまで無い」というのが結論です。
あくまでも大手などの規模はエージェントを選ぶ上での1つの判断材料に過ぎないと覚えておきましょう。
フリーランスエージェントは必ず複数利用すること
単価が高いなど、良い条件の案件を獲得したいなら絶対に欠かせないのが「案件の比較」です。
そもそも、エージェントから提示された案件がどれだけ良い条件なのかは他案件と比べて初めて分かること。
また、案件が同じでもエージェントごとに提案してくる単価が異なるケースはザラにあります。
しかし十分な案件比較をせず、安易にエージェントから提案された案件にそのまま参画しているフリーランスを見てきました。
あえて言いますが「案件比較をせずに良い条件の案件にめぐり合うことは不可能」です。
かりに良い条件を獲得できたとしても、それは運でしかありません。
これからあなたが長くフリーランスとして稼ぎ続けたいなら、案件比較をしつつ、自分でどんどん交渉する力をつけていきましょう。
それが運頼りではなく、継続的に好条件の案件獲得ができる「再現性の高さ」を生み出すことに繋がります。
» 【ピンハネ防止】フリーランスエージェントは絶対に複数利用すべき理由
使うメリットが無いエージェントは速攻で切る
・連絡がそもそも遅い
・案件の提案数が少ない
・提案単価が低すぎる
上記に当てはまるエージェントを使うのは時間の無駄。
「このエージェントなんか違うわ…」と思ったら、迷わず利用をやめましょう。
ここで「利用メリットがないエージェントってどこ?最初に知っておきたいなぁ…。」と思うかもしれません。事前にそういったエージェントを知っておけば、無意味な面談をしなくて済むのでラクですよね。
そんな方は、私が色々なエージェントを利用して分かった事を詳しく別記事で解説したので、ぜひ下記もご覧ください。
» 【害悪】使わない方が良いフリーランスエージェント7つの特徴【11社利用した実体験から闇を語る】
正しくエージェントを選ばないと、稼げるフリーランスエンジニアにはなれない
エージェント選びを間違えると、フリーランスとして収入を上げることは難しくなります。
「エージェント選びを制するものが、フリーランスエンジニアを制する」と言っても過言ではありません。
そんなエージェント選びで重要なポイントは4つありました。
- 扱う案件数(特にフルリモート)
- 対応エリア
- 支払いサイト
- 営業の質(対応スピードと提案の質)
そして、使うエージェントを選ぶ上で下記の注意点も忘れないでください。
- エージェントの「公開マージン」は信用しない方が良い
- 給与保証のオファーは受けるべきではない
- 大手なら良いというわけでない
- フリーランスエージェントは必ず複数利用すること
ここまでお伝えした事をしっかり意識すれば、あなたもエージェントを利用して案件獲得の効率を上げることができるでしょう。