オススメのフリーランスエージェントって沢山紹介されているけど、逆に使わない方が良いエージェントってあるのかな?
フリーランスエージェントを利用する際、多くのエージェントがありすぎてどう選べば良いか迷いますよね。
そんな中で「ここでいいや」と適当にエージェントを選ぶと、
・面談したのに「案件紹介できない」と言われて、時間の無駄だった…。
・営業担当から全然連絡が返ってこないから、案件がとれない…。
・希望条件とズレた提案ばかりされる…。
と案件獲得する上で、あなたの貴重な時間・労力を大きく失うことになります。
私たちはフリーランスエージェントを「使う側」に回るべきで、エージェントに振り回されて「使われる側」に回ってはいけません。
では、あなたがエージェントを賢く使う側になるためにどうすべきなのか?
答えは「使うべきでないエージェントを知る事」です。
そもそも、使った方が良いエージェントは非常に少なく、逆に使う必要のないエージェントの方が多数存在しているのが現状です。
そこで今回は、現役フリーランスである私が11社以上面談した経験から、
- 使うべきでないエージェントの特徴
- 私が実際に使って利用メリットがないと感じたエージェント
などを徹底解説します。
エージェント選びに迷っているあなたも、記事を読み終わる頃には速攻でエージェントの良し悪しが分かるようになるでしょう。
使わない方が良いフリーランスエージェント7つの特徴
まず、あなたが使おうとしているエージェントが下記の特徴に当てはまってないかよく確認しましょう。
それぞれの特徴を1つずつチェックしていけば、少なくとも地雷エージェントは回避できます。
- 紹介できる案件の母数が少ない
- 提案数が少なく、提案内容が希望条件とマッチしない
- 営業担当のレスポンスが遅い
- あなたの得意領域に特化していない
- 支払いサイトが遅い
- 商流が深い案件ばかり紹介してくる
- 専属契約を提案してくる
紹介できる案件の母数が少ない
好条件の案件獲得のためには、基本的に案件獲得までの流れを「数字」で考えるのが大事です。
①応募数 → ②面談数 → ③オファー数
各要素の数が多いほど、良い条件の案件にめぐり合う確率は上がります。
しかし、扱う案件数が少ないエージェントの場合、肝心の最初のステップである「応募数」が限られてきます。
そうなると、それ以降のステップである面談数、オファー数も当然増えません。
この時点で、案件獲得の難易度が一気に上がることが分かるでしょう。
そのため、自分が希望している条件をまず調べ、エージェントのサイトでどれだけ案件がヒットするのかを事前に確かめることをオススメします。
※まれに案件数が少なくても、良い条件を提案してくれるエージェントもあるのですが、メインで使わず、あくまでサブとして使い分けるのが良いです
提案数が少なく、提案内容が希望条件とマッチしない
正直、提案しない・希望条件にマッチしていない案件提案をする時点でもうそのエージェントを使う意味って無いです。
「ほんとにそんなエージェントあるの?」と思うかもしれませんが、結構そういうエージェントは多いです。
自分も希望単価を伝えた時「それは無理ですよw」と言ってきたエージェントがいますが、普通に他のエージェントでは希望単価で案件獲得できたことがあります。
もちろん条件を叶えるには、こちらもハッキリと希望条件を提示して交渉しなければなりません。でもそれは、良い案件提案があってこそ、の話。
したがって、案件提案の時点で「あんまり提案してもらえないな…。全然希望条件と違うな…。」と思ったら、そのエージェントを使い続けるのはやめましょう。
営業担当のレスポンスが遅い
エージェントを利用する以上、営業担当とのやりとりが発生します。
ここで重要なのが、営業の「レスの早さ」。
基本的に営業日であれば即日返信が返ってくるのが普通ですが、たまに2日以上返信が返ってこなかったり、こちらから確認しないと連絡をくれない営業がいます。
こうした営業担当だと案件獲得のスピードは当然落ちます。
そもそもレスが遅いのは、相手を待たせ、相手の時間を尊重していないということ。
そんな営業に依頼しても、デメリットしかありません。
案件依頼の際、営業時間内に営業担当がキチンと返信をくれるかは忘れずに見ておきましょう。
あなたの得意領域に特化していない
フリーランスのエージェントと言っても、各エージェントで得意領域があります。
・業界
・言語
・職種(Web開発、インフラ・運用etc.)
ここで特に大事なのが「あなたが扱う技術とどれだけマッチしているか?」ということ。
例えば、Webアプリ開発をしたいのに、インフラや組込系に特化したエージェントに案件紹介を依頼しても意味は無いですよね。
このように「自分の得意スキルを活かせる案件をエージェントは持っているか?」は最低限チェックしておきましょう。
支払いサイトが遅い
支払いサイトとは、案件に参画してから報酬が支払われるまでの期間のこと。
基本的に支払いサイトは「15日〜30日であれば問題ない」です。しかし、30日を超えてくると仕事をして報酬が入るのは翌月ではなく、2ヶ月以上先。
そのため「報酬が入るのはまだ先だ…。今月の支払いどうしよう…。」と支払い面などで色々不都合が生じる場合があります。
フリーランスエンジニアは他の職種に比べて経費の支払いなどは比較的多くはないですが、自由に使えるお金が手元に多くあるに越したことはありません。
したがって、40日や60日など異常に長い支払いサイトであるエージェントはできるだけ利用しない方が良いでしょう。
» 【ヤバい】支払いサイトが長いフリーランスエージェントを使うべきでないワケ
商流が深い案件ばかり紹介してくる
案件を受注する過程では、エージェント1社のみでなく複数社が関わるケースがあります。
この受注までの過程を総称して「商流」と言います。(1社のみ関わっていれば1次請け、2社なら2次請けと言ったりします)
ここで問題なのは、受注までの過程で多くの企業が関わっている場合です。
例えば下記を見てください。
クライアント(100万円で発注)
↓
元請会社(手数料10万円)・・・1次請け
↓
SES企業etc.(手数料10万円)・・・2次請け
↓
エージェント(手数料10万円)
↓
あなた(70万円)
この場合、商流の過程で2次請けがなければ、理論上あなたの収入は10万円上がります。逆に、受注の過程で多くの企業が関わる「商流が深い場合」、手数料が多く抜かれ、最終的にあなたが受け取る収入は少なくなります。
これが商流が深いことによる問題です。
したがって、案件を紹介してもらった際に「この案件、商流はどれくらいですか?」と聞いてみましょう。
エージェントが紹介してくる案件の商流が毎回2次請け、3次請けと深い場合は「ここヤバいんじゃないか?」と疑うようにしましょう。
専属契約を提案してくる
「ウチと専属契約を結べば、一定額の報酬を保証しますよ!」
このように提案してくるエージェントがまれにいます。
実際に私も、あるエージェントを利用した際に専属契約を持ちかけられたことがありました。
フリーランスになりたての時で、収入面の不安もあったため「最初から報酬が保証されているのは確かに良いな」と思いましたが、結局私は給与保証を利用しませんでした。
なぜなら、専属契約は「案件比較の機会を失う」ことも同時に意味するからです。(専属契約の場合、他社と案件を比較してより良い単価を手にする機会がゼロになる)
ちなみに給与保証額は65万円ほどでしたが、結局他のエージェント経由で案件を紹介してもらい70万円の案件を獲得しました。(今振り返っても給与保証は利用しなくて良かったと思っています)
給与保証の額は裏を返せば「確実に給与保証できる最低限の報酬額」のこと。
本当に良いエージェントであれば、最初から高単価の案件を提案するので、わざわざ給与保証をして専属契約で利用者を囲い込む必要すらありません。
ここまでを踏まえると、安易に専属契約をして最低限の給与保証を選ぶより、自分でキチンと案件を比較して高い報酬を得る方が長い目で見たら稼げると覚えておきましょう。
【実名公開】使わなくてよかったエージェント5社を独断と偏見で紹介
ここからは実際に私が利用して「ここはもう使わないな…」と思ったエージェントを紹介します。
どのエージェントを使うかは自由ですが、もしあなたが下記のエージェント利用を検討していたら、一度考え直してみても良いと思います。
- 1on1フリーランス
- techtree
- ミッドワークス
- ビズリンク
- PE-BANK
各社の私の印象は以下のとおり。
・1on1フリーランス
何回かやりとりしたものの、そもそもメールが返ってこないし、返信が遅かった。あと、案件の一覧リストを丸投げして渡されてきたので、あまり案件紹介の熱量が無いと個人的に思った。
・techtree
そもそも提案数が少なくて、2社くらいの提案しかなかった。また、案件提案の連絡は少ないくせに「利用しませんか?」という営業メールがウザすぎて、速攻退会しました。
・ミッドワークス
初回の面談から1回しか提案して貰えなかったのと、1回の提案量が1案件と少なく使うメリットが薄いと感じて利用を停止。
・ビズリンク
営業担当に希望条件を伝えても「それは無理ですね〜」の1点張り。希望条件をどう近付けていくかが営業の仕事なのに、それを最初から放棄されたのでウンザリした。
・PE-BANK
とりあえず利用するには色々確認事項がありますと資料を使って営業に延々と説明され、こちらの希望条件を聞いてもらえなかった。また、Javaやレガシーな案件を多く扱っているので、Web系の開発をしたい人は使うメリットが無い。
そもそもフリーランスエージェント自体使わない方が良いのか?
ここまで読んで「使うべきでないエージェントが多いなら、いっそのこと自分で直接企業に営業した方がマージンも抜かれずに仕事獲得できるのでは?」と思う人も中にはいるかもしれません。
その質問に対する私の答えは、、、
A:営業コストとの兼ね合いによる
エージェントを使うべきかどうかは、シンプルに下記で判断できます。
(獲得した案件の条件 – 支払った営業コスト) > エージェント提示の案件条件
つまり、直営業で時間などを多くかけても、エージェント経由より高単価な案件が獲得できれば、直営業をした方が良いということ。
しかし、逆の場合はエージェントに頼った方が収入もはやく得られるためメリットは大きいです。
大事なのは「エージェント or 直営業」で、どちらが労力少なく希望単価を獲得できるか?という点。
両方を比較して「自分で案件を獲れる!」という自信があれば、別にエージェントを使う必要はないです。
でも「エージェントを使った方がはやく案件を獲得できそう!」と思うなら、迷わずエージェントを使うべきでしょう。
※とはいえ、エージェントの利用にはいくつか落とし穴があるので、下記記事で解説していることも併せて覚えておいた方が良いです。
» 【必見】フリーランスエンジニアエージェント4つの比較ポイント|知らないと搾取確定
色々なプラットフォームを使ったけど営業効率が悪かった話
ちなみに余談ですが、直営業をするなら下記のような案件の掲載サービスを使う人もいるようですが、私は微妙だと思いました。
・Wantedly
・doocyJob
・Workship
・SOKUDAN
・Offers
・CODEAL
そもそも案件数が少なかったり、自分で案件を見つけて応募すること自体効率が悪かったです。
しかも多くの時間を割いたとしても、案件獲得までのコストを考えると一概に直営業が良いとは言えないなという印象です。
※特に案件数が多いWantedlyでさえも、なかなか企業から返信がこないし、返信がきたとしても面談が複数回あったり微妙でした。
ごく少数のエージェントしか利用メリットは無い
何度もお伝えしているように、フリーランスエージェントで利用メリットがあるところはごく少数です。
もし、これからあなたがエージェントを利用するとしても下記の条件に該当しないかは事前にチェックしておきましょう。
- 紹介できる案件の母数が少ない
- 提案数が少なく、提案内容が希望条件とマッチしない
- 営業担当のレスポンスが遅い
- あなたの得意領域に特化していない
- 支払いサイトが遅い
- 商流が深い案件ばかり紹介してくる
- 専属契約を提案してくる
これらの特徴を知った上で、エージェント選びをすれば「こんなエージェント使わなきゃ良かった…」と失敗する確率はガクンと減ります。
そして、その次にあなたがやるべきなのは「使うメリットがある優良エージェントだけを複数利用する」こと。(なぜ複数利用するかは「【ピンハネ防止】フリーランスエージェントは絶対に複数利用すべき理由」をご覧ください)
それさえすれば、あなたは使う必要のないエージェントにわざわざ時間を割かなくて済むでしょう。