エンジニアとして新卒で働き始めて数年経つけど、全然給料が増えない…。
収入を増やすために転職か独立したいけど、どちらを選ぶべきなのかな…。
年齢的にリスクがとりやすい一方、比較的給料が上がりにくい20代だからこそ、転職1本に絞らず「独立」も視野にいれる人は増えてきています。
では、両者を比べた時どちらを選ぶべきなのでしょうか?
答えは断トツでフリーランスを目指すべき。
今回はなぜ20代でフリーランスを目指すべきなのか?という理由について、実際に20代半ばでフリーランスになった私の体験談も交えて解説していきます。
この記事を最後まで見るかどうかで、今後の生涯年収は大きく変わるでしょう。
【今でしょ!】20代こそフリーランスエンジニアになるべき理由【億を生む意思決定】
理由はシンプルに3つです。
- 経験・収入を多く獲得できる
- 失敗のリスクが少なくて済む
- 自分の人生の選択肢を増やせる
経験・収入を多く獲得できる
まずあなたが前提として知るべきなのは「時間的価値」の重要性です。
下記の図をご覧ください。
こちらは3年という期間を例に出しましたが、もちろん5年10年と差がひらくほど経験も収入もとりかえしのつかないくらい格差が広がります。
「お金はいちはやく資産運用して増やそう!」などと聞いたことがあるかもしれませんが、経験も全く一緒。いちはやく案件を複数経験して技術力などを含めた経験を身につければ、その分収入向上などの経済効果をよりはやく多くもたらしてくれます。
少し余談で私は「年齢による経験の価値」と「株式投資」は似ていると思います。
年齢が若い(まだ株価が低い)時に多くの経験を積めば(株を買えば)、その後に得られる上昇分のリターンは大きいです。逆に年齢を重ねた(すでに時間が経過して株価が高くなった)時に、経験を積んでも(株を買っても)上昇幅は低く、得られるリターンは少ないです。
ここから分かるのは、やはり1秒でもはやく行動に移して経験を得た方が、結果的にその得た経験の価値はトータルで大きくなるということ。
あなたはサラリーマンの生涯に得る収入額がいくらか知っていますか?
独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によると、
学校卒業後フルタイムの正社員を続けた場合の60歳までの生涯賃金(退職金を含めない)は(図 21-1)、男性は中学卒1億9千万円、高校卒2億1千万円、高専・短大卒2億1千万円、大学・大学院卒 2億6千万円、女性は中学卒1億5千万円、高校卒1億5千万円、高専・短大卒1億7千万円、大学・大学院卒2億1千万円となる。
出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2022 労働統計加工指標集」
つまり大卒の生涯賃金は平均で約2.5億円。
パッと見て「大金だな」と思うかもしれませんが、私は決して安心できる金額じゃないと思います。
なぜなら「現在と将来のお金の価値は異なる」から。(インフレ率や社会保障費・税金の増大などの外的要因で日本円の実質的価値は変動します)
だからこそ20代の今のうちから、
「稼げるだけ稼ぎ、そのお金を金融資産などに回しておくこと」
この考えが重要です。(むしろこれをしないとジリ貧のまま)
フリーランスエンジニアは正社員と比べて稼げます。(私は正社員時代と比べて4倍UPしました)
※独立したら稼げる理由はエンジニアで年収が割に合わないと思うなら「独立」すべき【転職は微妙】で解説しています
あなたの現在の給料はいくらですか?20万円?30万円?
その給料が3倍、4倍と上がったら?毎年その状態が続いたらどうでしょう?
350万円の年収なら3倍上がって1050万円。
1年で600万円の差が毎年あれば約10年で1億の差がつきます。
(もちろん収入を投資して増やせばこの期間は短縮可能)
私がタイトルで「億を生む意思決定」と言ったのは、20代で独立すれば生涯賃金が億単位で異なるから。20代のうちに独立するのは、それだけハンパなく価値が高いのです。(かなり重要な事実なのに、ここに気付いてない人が多すぎる)
失敗のリスクが少なくて済む
「独立して生活できなくなったらどうしよう…」
このように心配する人は多いです。
もちろん私もそうでした。
・ある日当然契約を切られたらどうしよう…
・仕事が見つからなかったら食べられないよな…
・人脈とかないけど大丈夫かな…
こういった不安を抱えたまま私は独立しましたが、結果的に気付いたのは「ムダに悩みすぎだった」ということ。(独立前の心境は【実話】フリーランスエンジニアになる前の不安は99%ムダだった話で詳しく話しています)
また、独立前に最低限の対策さえしておけば、基本的にフリーランスとしてのリスクはほとんど回避できます。
» 現役でも知らない「フリーランスエンジニアが管理すべき3つのリスク」
もっと言えば、かりに独立が上手くいかなくてもぶっちゃけ20代なら転職して軌道修正できます。独立したら2度と正社員に戻れないという法律もありませんからね。(とはいえフリーランスエンジニアの場合、正しいやり方で独立すれば普通に生活できます)
まぁ独立した方がメリットが大きいので、大半は正社員に戻らずフリーランスのまま活動する人の方が実際は圧倒的に多いです笑
自分の人生の選択肢を増やせる
最終的にフリーランスになった後に得られるメリットは何より「複数の選択肢を増やせる」こと。
例えば、正社員であれば3ヶ月の休暇をいきなりとることは難しいですよね?
でも、フリーランスであれば普通にできちゃいます。(とはいえ契約次第ですが)
実際に私はある案件が落ち着いた時「そろそろ個人開発に本格的に挑戦してみたい」と4ヶ月ほど仕事を請けずに休んでいた時期がありました。
また、働く場所もフルリモートの案件だけ選べば、わざわざ満員電車に乗らず、自宅で働けます。
もうお気づきかと思いますが、自分で決められることがフリーランスになれば増えます。
私が思う自由の定義は「多くの選択肢を持っている」こと。まさに今のフリーランスの状態は正社員時代と比べて自由だなと痛感しています。
20代なら転職よりもフリーランスエンジニアになる方が合理的
ここまで読んで「やっぱり今は独立より転職でいいかな…」と思う人もいるかもしれません。
でも転職はいつでもできますが、独立はいつでもできるわけではありません。
下記のフリーランス募集条件をよく見てください。
出典:freelance hub
条件をよく見ると40代以上は応募できないと書かれていますよね。
このように、フリーランスは案件によって年齢制限を設けるところもあるのです。
これが正社員などの正規雇用の場合、労働施策総合推進法9条により労働者の募集・採用の際に年齢制限をかけることは禁止されています。
第九条 事業主は、労働者がその有する能力を有効に発揮するために必要であると認められるときとして厚生労働省令で定めるときは、労働者の募集及び採用について、厚生労働省令で定めるところにより、その年齢にかかわりなく均等な機会を与えなければならない。
出典:e-Gov「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」
しかし、フリーランスは非正規雇用。
つまり年齢制限禁止の法律は適用されず、企業側で自由に案件の募集条件で年齢制限をかけられるのです。
これらを踏まえると、
独立を先送りする=フリーランスとしての案件獲得の難易度が上がる
と言えます。
どのみちフリーランスになるなら、20代で転職を繰り返さずに、いっそのこと独立した方が独立後の難易度はグッと低くなるということですね。
エンジニアの独立タイミングについて知る
フリーランスエンジニアに定年はない
「20代でフリーランスエンジニアになるべきなのは分かったけど、普通の正社員より定年とかまで長く働けないのでは?」と思った人もいるかもしれません。
結論を言えば、これは半分正解、半分間違い。
半分正解の部分は、法律で仕事の応募の際に年齢制限に引っかかりやすく、年々仕事が獲りづらくなるところ。
半分間違いの部分は、そもそもフリーランスは非正規雇用のため定年が無く、働こうと思えばいくらでも長く働ける点です。(受託開発だけでなく、個人でサービス開発をしたり、法人化したりと色々な働き方をフリーランスなら選択できます)
どちらにせよ、フリーランスとして働く上でキチンとキャリア戦略を立てていれば、定年などを気にする必要はありません。
» 【年齢の壁】フリーランスエンジニアの定年はある?→ないが40代以上は戦略が大事
20代でフリーランスエンジニアになるのは難しいのか?
ここまで20代は転職よりも独立すべきだとお伝えしてきましたが、両者で難易度は大きく変わるのかというとそんなことはないです。
フリーランスエンジニアになるのは思っている以上にカンタン
なぜなら、フリーランスの仕事は正社員とほとんど変わらないから。
唯一、変わるのは「契約内容」だけです。
フリーランスになる違いはそこだけで、後は面談を受けたりする流れなどは転職とほぼ同じ。
正社員とやることが変わらないので、求められるスキルも急激には上がりません。
よく「独立」と聞くと勇気を振り絞ってするようなイメージがありますが、実際は転職と変わりません。あまりにあっけなくできてしまうため、拍子抜けするかもですね。
とはいえ、フリーランスになるのはカンタンでも、最低限の基準を満たす努力はすべき。
フリーランスを目指す上で満たすべき基準については下記で解説しています。
フリーランスになる際の基準についての関連記事
» フリーランスエンジニアになれる技術力レベルとは【A:普通でOK】
» フリーランスエンジニアになる際「実務経験」を気にすべきでない理由
» 【体験談】実務経験1年以上なら迷わずフリーランスエンジニアになるべき話
» フリーランスエンジニアになるベストなタイミングはいつか?【経験談を語る】
» 【意外】フリーランスエンジニアの経験年数と単価相場は比例しない話
20代フリーランスエンジニアの割合や平均収入はあまり参考にならない
今フリーランスとして独立することを考えている人の中には「20代でフリーランスになった人の割合や平均収入」が気になっている人もいるでしょう。
でも、ネットで調べて出てくる調査データはほとんど参考になりません。
データの母数が少なかったり、平均値で割り出されたものがほとんどだからです。(データの母数が少ないほど正確さが失われ、平均値だと結果に異常値を含む恐れがあります)
例えば、下記のデータを見てください。
出典:SEHACK
20代の最高年収900万円と書かれていますが、900万円以上でも普通に20代で狙えます。(というか私がそう)
しかも数百、数千人をターゲットに調査しても、あまり正確ではないですからね…。
くれぐれもこのような調査結果にとらわれすぎないこと。大事なのは「周りがどうか?」ではなく、結局は「あなたがどう行動するか?」です。(例えば、案件獲得もやり方1つで稼げる額が年齢に関係なく大きく変わります)
※私は「実務経験1年目は50万、60万が相場です!」というようなネットの情報を全て疑い、実際に交渉して70万円の単価の案件を獲得しました
» 【初心者向け】初めてフリーランスエンジニアになる時の「最初の仕事の探し方」
20代だからこそフリーランスエンジニアになる価値はとてつもなく大きい
フリーランスエンジニアになる上で「いつなるか?」というのは見過ごされがちですが、重要なポイントです。
もしあなたが20代でフリーランスになることを選択すれば、下記のメリットをまとめて受け取れます。
- 経験・収入を多く獲得できる
- 失敗のリスクが少なくて済む
- 自分の人生の選択肢を増やせる
私は「いつかは独立したいなぁ」と言いながら、20代で何もせずに後悔した人を沢山見てきました。
でも、あなたはそんな1人になってはいけません。
今回お伝えした内容を見て、
「なるほどね〜」と今日寝て「忘れる」のか。
「よしやっぱり独立を目指そう」と今日「行動し始める」のか。
どちらがあなたの人生にとって後悔のない選択か一度考えてみましょう。